JOKO演劇学校

演劇企画JOKOは、元財団法人現代演劇協会・劇団昴(1963年創立)の演出家・美術家・制作者集団による、「演劇を通した豊な生活を広く提供する」ことを目的とした組織です。

サンクトペテルブルク国立演劇大学の三講師によるワークショップが開催されました。

サンクトペテルブルク国立演劇大学の三講師によるワークショップが開催されました。

9月24日から10月12日まで、ロシアのサンクトペテルブルク国立演劇大学の三講師によるワークショップが開催されました。



何しろ、フランス革命の二年後に創立されという大学ですから、演劇教育の伝統はすでに200年以上の厚みを持っています。
ロシアは大学での演劇教育を受けなければプロとして舞台に立つことは許されないお国柄。
自然、大学で哲学や生理学など一般教養を含めた総合教育を施された卒業生たちはオールラウンドな素養を身につけて舞台に立つわけです。

しかしオールラウンド教育の持つ「一般性」という欠点も見事に克服して、卒業公演ではプロはだしのしっかりした演技を披露します。
そんな大学の副学長セルゲイ・チェルカスキィ教授(アクティング)、ガリーナ・コンドラショーバ教授(ムーブメント)、リューボフ・アルフェローバ教授(ヴォイス)の三人が行ってくださった授業の概略は以下の通りです。

・1年生:
アクティングは「行動分析」に終始。自分の日常の断片を細かく正確に観察し再現するエチュードを繰り返しました。
おかげで、無対象での「胴着のひも結び」が驚異的に正確になった生徒出現!
ヴォイスでは、「風のエクササイズ」が好評かつ効果的。これはこれからずっと続けていけるだろうと感じました。
ムーブメントのガリーナさんは棒術や激しくかつ優雅なダンスやバランス運動やエチケット(18世紀フランス)を教えてくださいました。

・2年生 :
アクティングは「罪と罰」(小説)を題材に身体行動の連鎖と呼ばれるいわゆる「流れ」を、丁寧にやりました。
生徒が小道具や置き道具の設置を用意し、場面を演じてみて、観客の他の生徒にコメントを求め、人物の動きを詳細に記したドストエフスキーの原作を身体的にあたっていき、その中の設定に含まれるさまざまな五感に訴える要素を洗い出して感じるようにしながら進めました。
いわゆるスタニスラフスキー後期の稽古法で、内面を外的要素からも探るやり方です。
ヴォイスでは、リューボフさんのエネルギーに促されて声にエネルギーが不足していることをやっと自覚した生徒もいました。
ムーブメントでは、ガリーナさんがメイエルホリドのビオメハニカの授業をしてくださった日があり、リズム・テンポを心的内容に反映させる方法論は初心者にも演技を的確にすることを促進できることがわかり、大変興味深い授業でした。

生徒たちがこれらの経験を活かして、次の段階に一段上がれるよう、手助けをしていきたいと思います。